令和6年4月26日 能登半島地震の災害ボランティアに参加しました。
石川県外からでは見えていなかった(気づけなかった)被災地の状況などを現役消防士がお伝えします。
この記事で伝えたい大事なこと↓
災害ボランティアが足りていない
震災初期とは局面が変わっている
一人でも多くの人に能登に関心を持ってほしい
現地を見て被災地の現状を知り、何ができるか考える(メディアの情報が全てじゃない)
災害ボランティアが足りていない
初めにお伝えしたいのは、現地では災害ボランティアが全然足りていないということです。
震災直後の1月は「被災地に来ないで!」とネットニュースやテレビなどでよく流れていたと思いますが、その時とは局面が変わっていることをお伝えさせていただきます。
私がテレビなどのメディアから受けていた能登半島地震の印象は、「能登は復旧が進んできている」というイメージでした。しかし、実際はあまり進んでいません。(被害が少ない地域は進んでいます)
能登町で活動させていただきましたが、倒壊しかけている住宅や、災害ごみが家の中に散乱している家が多く残っていました。
もちろん、家の中に水道、電気は通っていません。とても人が住めるような環境ではなかったです。さらに奥地には珠洲市という地域がありますが、珠洲は能登町よりも被害が多く、1月1日のままのところが多く残っているそうです。
引用元:https://www.jalan.net/news/article/642290/
メディアの情報だけでは本当の現実はわからず、現地を見ないといけないと改めて気づきました。
もっと現状を伝え、日本全体で能登を活性化させる必要があると感じたため、勝手ながら発信させていただきます。
行政が機能していない
現地の方とお話しさせていただいて指摘を受けたことは、行政が機能していないことです。
行政を批判するわけではありませんが、事実として能登では機能していません。
どのように機能していないかというと、震災時の有事対応が遅く、被災地のニーズが届いていないことが問題です。
問題点は山積みで、倒壊家屋の公費解体や、市道の整備、避難所の対応、ボランティアの受け入れ体制などがあり、常時の公的な対応では事務手続きや書類審査、予算問題などで時間を要するため、間違いなくスピーディーな対応できません。
震災時の有事対応が遅く、被災地のニーズが届いていない
行政に必要なことは?
行政に属している立場で感じていることは、行政はフレキシブル(柔軟)な対応に弱い。これはどの行政にも言えることであります。
行政は能登半島地震の被災地で起きていることが他人事ではなく、自分ごととして認識し、何に協力できるか、震災が起きたときにどうするかを考える必要があります。
これだけの被災地をスピーディーに復興させるためには行政や政治が腹を括り、復旧することを第一とした政策を推し進める必要もあると感じました。
そして、行政が地域のコミュニティや団体に対して「自分たちの身は自分たちで守らないといけない」ことを伝え、地域ごとに助け合える仕組みづくりを目指すことが必要です。
地域防災を強くするために、地域住民の意識改革も必要不可欠なこと
能登半島地震は他人事ではない
被害の少ない地域ではボランティアの人たちの善意の協力で被災地が復旧に向かってきていますが、被害が大きい地域はまだまだ人が足りていません。
私自身、現地を見て能登半島に無関心であったことに気づかされました。防災に対する考え方を改めないといけないと痛感しております。
自分が住んている街で大災害が起きた場合、今のままでは自分自身もですが確実に対応できません。
無関心を関心に変え、何か一つでも行動してみることが大事
被災地のことを発信すること
被災していない人間がこのような被災地のことを発信するなんて、被災者の気持ちがわかっていないという批判もあるかもしれません。
しかし、もっと能登半島地震に関心を持つ人が増え、企業やボランティアの協力が進まなければ能登は何年経っても復興が進まない可能性があります。
そして、震災初期とは局面が変わっています。場所によっては個人のボランティアでもきてほしいと思っている人たちが多くいます。
もし、この発信に不満があるとは現地に足を運んで現地の方とお話しください。
新たな情報を共有できるよう、能登の復興を目指すために発信していきます。
発信することで一人でも多くの人に「防災」について関心を持ってもらうことが重要
私たちができることを一緒にしましょう
能登を復活するためには能登の経済を回す必要があり、経済活性化に向けても協力していく必要があります。
現地では、被災した住宅のゴミ捨てや瓦礫処理、避難所での話し相手など、いろんなボランティアがあります。
「一度は協力してみたい」という気持ちが大事だと思っています。ボランティアには老若男女問わず参加されています。
そして、消防士として働いている方々は必ず現地へ向かってください。こんな時こそ、活躍するべき時です!
能登で活動されている企業やボランティアに少しでも協力できるように私はまた現地へ向かいます。
ボランティアメンバーは常に募集していますので、一緒に活動してみたい方はご連絡ください。一緒に行きましょう!
自分の足で一歩踏み出すことの大切さを一緒に学びましょう!
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